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理論と感情は両輪

理論と感情は両輪

今日も今日とて一日中、家で過ごしています。

これまでの生活より少しだけ時間ができるので、身の回りの整理が少しずつ進んでいくのがちょっとした変化ですね。

世の中の変化として、一般ゴミが増えているという見かたをする人もいました。

やっぱり同じことを考えている人が多いみたいで、断捨離をして捨てるものが増え、ゴミの増加につながっているんじゃないでしょうか。

大阪のある市では清掃車の来る時間が遅くなっているそうです。

ゴミの総量も前年同月で8%増加して、5288トンから5701トンに増えていました。

これだけ増えるとゴミ収集車のゴミがいっぱいになって、一度焼却場へ向かわないといけないので時間がかかりますよね。

通勤時間がなくなって自分の時間が増えることで、今まで目が向けられなかったところに目が行くようになったのって、すごく素敵な出来事に思えます。

コロナの自粛が収まっても、勤務体系などはテレワークで継続という働き方が新しく認知されるでしょう。

まさに偶然の変革というか、ある種の強制力が働いた印象があります。

先ほどのゴミ収集車が来ないという話です。

住民にとってはゴミ収集車が来ないという事実は、避けたい現象です。

ゴミがいつまでも集積場にある場合、カラスが荒らすかもしれないですし、匂いも気になるかもしれません。

そもそもいつもの時間通りに来ないという事実に直面しただけで、単純にイライラするという人もいるでしょう。

人はそもそも変化をすることを避けたいと感じる生き物です。

例えば人が安心できる環境を作る際、一番手っ取り早い方法は「わけのわからないものを排除する」ことなんです。

もし排除が実現したら、すべてが自分の予測の範囲で収まる世界が生まれ、特に自分が変化をしなくてもすべてに対処できる安心を得られます。

ただそんな世界はほぼ実現不可能なので、人は無意識に少しずつ変化を受け入れていき、自分の許容範囲を広げています。

前述の「いつもの時間通りにゴミ収集車が来ない」というのが望まない変化であり、すぐには受け入れられない人もいるでしょう。

その場合、どうすれば受け入れることができて、許容範囲が広がるか。

事実を明確に伝えられないと納得できない場合が多いです。

ゴミの収集が遅れていることについて、「いつもよりゴミが多くて、収集するのに時間がかかっています」とだけ言われた場合、どう思いますか?

「ゴミ収集車を増やしていつも通りに集めてよ」「もっと早くから動けないのか」「午前中に来てくれないと困る」「行政は何をやっているんだ」と考えてしまうかもしれません。

では、「ゴミの量が月に413トンも増えており、収集の途中でゴミがいっぱいになって焼却場へ向かわないといけない回数が増えています。ゴミ収集車の台数も人員の関係で増やすことはできないため、今後も遅れることが予想されます」と説明されたらどうでしょうか。

多くの方は納得してくれるのではないでしょうか。

これは電車が遅れる時のアナウンスも変わったことでもわかります。

十年くらい前までは電車が遅れている理由のアナウンスは特になかったですが、最近は必ず「混雑の為、2分の遅れで運行しています」などの理由を車内放送で流すようになりました。

人は具体的な理由とイメージできる数字で話されると、今後起きる未来を想像することができ、自らを安全地帯の領域に入れることができます。

ということは、実は今回のコロナウイルスも明確な事実さえわかれば安心領域に入ります。

インフルエンザウイルスみたいに、「詳しく知らないけど死ぬことは少ないだろうし、ワクチンもあるから大丈夫」くらいになれば問題ないということです。

ただ、今の段階ではわからないことが多いという事実が、人々を不安にさせている要因とも言えます。

そこでもう1つの方法として、これまでの経緯を数字によって分析を行うことが事実を示せる1つの方法だと思っています。

これは外務省や厚生労働省がデータを公表しているので、参考にしています。

■各国・地域における新型コロナウイルスの感染状況

https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/country_count.html

 感染者数 13,385人

 死亡者数 351人

 1万人当たりの感染者数 1.06人

主だった諸外国に比べたら、かなり低い数値であるとわたしは見ます。

諸外国との比較をすると習慣や検査数など、他の点での議論になる場合があるので置いておくとして。

日本という国の中で、この数字自体が大きいか小さいかを見定める必要があります。

人は感情が行動を決めることも多いです。

自分が知りえた情報が組み合わさって自分の信念となり、起こった出来事を信念と照らし合わせることで感情が生まれ、次の行動を決め、他者への影響を与えます。

自分が知りえる情報は、どこから情報を仕入れるかを自分で選択することができ、その情報を元に自分で分析を行えます。

情報化社会の今では雑多な情報が入り乱れる代わりに、良質な情報を知りえる機会も増えてきました。

中には故意に印象操作された情報や個人の感想も目にしますが、本物の専門家の意見や正確な数字の統計情報も手に入ります。

今行っている行動が全体的に正しいのか、もう一度考え直す材料が揃いつつあるのかもしれません。

理論感情は両輪です。

わたしは理論が先走る傾向がありますが、その場合は感情にも目を向ける必要があります。

感情が先走ってしまうことがある場合は、理論にも目を向けた方がいい場合もあります。

この両輪、上手に使って早く前に進めていきたいですね。

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