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顧客の感じる価値

顧客の感じる価値

自粛生活も一ヶ月に近づいてきました。

4月頭に北海道へ行っているのと、月に一回の見回りをしないといけない場所があるので、それほど根を詰めて巣ごもりというわけではないのが救いかもしれません。

ランチ前に時間があれば、ちょこっとジョギングもしてますしね。

ずっと家の中にいるとそれはそれで健康に悪いので、1日1回でも少し外に出るのもいいと思います。

その場合は感染対策は十分に取って、むやみに人との接触をしない行動を心掛けたいですね。

そんな状況ですので飲食店は軒並み厳しい経営をせざるを得ないですが、自宅から歩いて1分の居酒屋さんも同じです。

対策を取りながらの営業を続けていましたが、さすがに厳しかったのかお弁当販売を始めたと少し前のブログで書きました。

販売当初は500円(税込)。

これは焼き鳥弁当。

チェーン店ではないこだわりの居酒屋の焼き鳥なので、柔らかくて味はなかなかに美味しいんです。

他は唐揚げ弁当しかないのですが、こちらもがっつり濃い味の唐揚げでご飯が進みます。

この内容で500円はどんな印象でしょうか。

わたし的にはアリな範囲なので、応援も含めて売っている時には買いに行くようにしていました。

コンビニにも飽きましたしね。

ただこのお弁当、販売して数日で600円(税込)に値上げ

まぁ、さすがに500円は安いくらいですし、原価や固定費を考えたら値上げをした方がいいのは当然だと思います。

少し試してみて、価格が厳しいのに気づいたんでしょうね。

そうしたら、昨日650円(税込)に上がってました(笑)

短期間で2回の値上げです。

いつもはそれほど気にはならないですし、状況が状況だけに応援したい気持ちはあるのですが。

今回はネタとして取り扱いたいという欲求が出てきたので深掘りします。

値上げと聞くと、皆さんはどんな印象を抱くでしょうか。

これが結構人によって異なっていて、印象が悪いと感じる人もいるし、まったく気にしない人もいます。

次にまたこのお弁当を買うかどうかを、自分の中での判断基準と相談しているような感覚ですね。

650円で購入をして、満足をしたならば次の購入も検討するでしょう。

ちょっと650円の価値を感じなかったならば、次の購入は検討せずに他のランチを考えるでしょう。

何が言いたいかというと、闇雲な値上げは販売数量を落とす可能性があり、値上げをしても利益が増えないかもしれないということです。

このコロナ禍で利益が出ないのだから理解してくれるはず。

そう考えて値上げをするかもしれませんが、それは残念ながら販売側の都合です。

一部の消費者はそこまで考えて買ってくれるかもしれませんが、消費者側も収入が減っている可能性もあります。

少しでも出費を抑えたいのはどちらも同じかもしれません。

ただ単に値上げをした場合、顧客がその価格でもお得感を感じる内容でない限りは必ず販売数量が下がると考えていいです。

しかもこの居酒屋、両脇にコンビニが2件あったりするんですよね。

少し離れた場所にはマックも松屋もあります。

お手軽ランチのライバルはまぁまぁいます。

では、どのような販売をした方がいいのか。

今回、わたしが気になっていた点は「ただ単に値上げをした」という点です。

最初の500円という価格設定はおそらく低すぎたのでしょう。

値上げは常に考えておくべき手法であり、会社に大きな貢献ができる可能性を秘めています。

ただし、慎重にやらないと逆にお客様の支持を失ってしまう手法でもあります。

価格を30%もアップさせるのであれば、少しでもいいので内容を充実させるべきかなと思います。

値上げした150円のうち、10円でも20円でもいいので品質のアップに使うんです。

それをするだけで、顧客の印象はまったく変わってくるのは間違いない。

顧客の多くは500円という価格を体験してしまっている。

この事実は消せないので、顧客の選択基準が500円の交換価値になっていることを前提にした方がうまくいきます。

このお弁当の場合は少し彩のある野菜を加えるとか、お米にトッピングなどの工夫をするだけで顧客の納得感は増すでしょう。

ほんのちょっとずつの研究開発

この小さく見える一歩一歩がじわじわと効いてくるんです。

ちなみにわたしは職業病かもしれませんが、値上げをすることでどれだけお店の利益に影響をしそうなのかとか、この商品を買うに値する価値と価格になっているのかを再定義したりします。

そして目ざとく店内のPayPayマークを見つけてPayPay払いにすることで、まだこの居酒屋で買う選択肢はあるなと感じています。

是非とも研究開発、頑張って欲しいですね!

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