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ニーズの変化と企業の姿勢

ニーズの変化と企業の姿勢

自粛生活になって家での時間が増えていると昨日も書きましたが、そうすると改めて色々なことが見えてくるものですね。

そんな我が家も平和といえば平和です。

GW中は娘が流しているゲーム実況動画がBGMになっているような感じですね。

何気に面白いので気が散るといえば気が散りますが、今のトレンドを知るのもいいなって思ってます。

わたしが好んでいた頃のゲームとは内容がかなり異なっているのがわかって、結構面白く見てたりして。

わたしが子供の頃のゲームと言えば、ゲーム会社が開発をするものでした。

SwitchやPS4などの家庭用ゲーム機に合わせて、それぞれに対応する開発言語で作られます。

なので、それなりの開発力が必要であり、家庭用ゲーム機の性能向上に比例するかのように開発期間も長くなる傾向がありました。

開発期間が長くなるとそれだけ固定費がかさみ、それを回収するために単価も高くなったり、販売本数を増やさないと成り立ちません。

そして、販売本数を増やすために発売前から広告宣伝を行う必要があるため、さらに固定費が増える。

そうなると販売単価も高くせざるを得ないという循環が、ちょっと前までのパッケージソフトの販売戦略な気がします。

そんな中でうまい売り方をしていたなぁって思うのが、コーエーテクモゲームスの完全版商法でした。

三國志や信長の野望などの歴史シミュレーションゲームを販売している会社ですが、わたしも好きでよくプレイしていましたね。

信長の野望は1作目(厳密にいえば2作目ですが)の全国版から楽しんでました。

PC98のソフトも衝撃的でしたが、ファミコンソフトのでかさと価格も衝撃的だったことを覚えています。

ファミコンカセット1本3,980円とかの時代に、12,800円で出してきましたからね。

どんな商法かというと、三國志Ⅳからパワーアップキットという追加コンテンツを売り出したことです。

今となっては当たり前の売り方ですが、コーエーテクモゲームスは1994年からやっていました。

そのきっかけも面白く、当時は企業の本当の狙いではなかった点です。

三國志Ⅲの発売後、武将データを自由に改造できるキットが他社から許可なく販売されていました。

もちろんコーエーテクモゲームスは不服として裁判を起こしますが、なんと敗訴

公式に開発したゲームを改造することが可能という前例ができてしまったんです。

しょうがないので、自分たちの商品として武将データの改造などを含めた追加機能を、三國志Ⅳから販売することになったのでしょう。

それがパワーアップキットや完全版を販売するきっかけになりました。

最初にパッケージ版として12,800円でソフトを売り、その1年後辺りにパワーアップキットという拡張キットを6,800円で販売する感じですね。

今となっては発売したゲームに追加ダウンロードコンテンツとして新しい遊び方やキャラを売るのが定番ですが、今から25年も前に始めていた企業があったんです。

それも戦略的というわけでもなく、対処療法としての対策でしたが、これ以降の定番商法となりました。

今までのやり方に捉われず、常に改善を進めていく姿勢が見えますよね。

さすがはPC98やファミコン時代からゲーム業界で生き残っている、数少ない企業の1つの在り方でしょう。

今現在のコーエーテクモゲームスは得意の歴史物だけではなく、幅広いジャンルのゲームを提供する企業になっています。

三國志や信長の野望のイメージが強すぎて、コーエーと言えば歴史物!と経営戦略として決めつけていたら、生き残っていなかったかもしれません。

今の時点で歴史物のパッケージソフトを購入している層は中高年が多いといわれていますしね。

コーエーは歴史物が全盛期の1994年頃、ネオロマンスシリーズを打ち出し始めました。

今となっては1ジャンルとして確立していますが、女性主人公の周りにイケメンがわんさか登場というジャンルです。

腐向けとはちょっと違う、逆ハーレムみたいな感じでしょうか。

当時の感覚としては、コーエーがとち狂ったと思ってしまったのが本音です。

コーエーのファンだったので、一応プレイしましたけれども。

これ以外にもRPGやアクションゲームに次々と挑戦し続けて、定番となった無双シリーズや、他社を買収して継続しているアトリエシリーズが収益の柱になりました。

アトリエシリーズの最新作は三國志最新作や無双シリーズ最新作を抑えて、直近で一番販売本数が多いシリーズにまでなっています。

アトリエ、面白いんですよね。

わたしも去年にドラクエ11か、ライザのアトリエのどちらを買おうかと迷ったくらいです。

結局ドラクエ11にしてしまいましたが、無事にクリアできたので、次のゲームはライザのアトリエにしようかなと思ってます。

そんな好調なゲーム会社でもやっぱり家庭用ゲーム機向けは斜陽で、今のコーエーの収益はオンラインやモバイルが伸びを示しています。

市場でのトレンドを抑えており、MMOが人気の時はMMOへ進出し、モバイルアプリが人気の時はモバイルアプリへと進出し、企業としての経験値を貯めていると感じています。

どんな分野にも顔を出しているなぁって思った時がありますね。

コーエーは時代時代に合わせて変革をしている企業であることは間違いなく、変化の激しいゲーム業界で今も増収増益を続けている強かな経営をしているなと感じます。

これからもオンラインゲームやモバイルゲームでヒットを出し続けて、成長をしていくかもしれません。

と、冒頭では最近のゲームの雰囲気と表現について書こうと思ってましたが、コーエーの話になってしまいました。

これはこれでいいかなという感じで。

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