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とある企業のTOC

とある企業のTOC

何気に身近な環境に変化が生じています。

朝まだわたしや娘が寝ていても、寝室のドアを少し開けて音楽を流してきたり。

仕方ないので静かにドアを閉めると、スマホゲームの音が大音量で聞こえてきたり。

どうもストレスが溜まっているようです。

なぜかは予想できますが、とりあえず嵐が去るまでそっとしておきましょう(笑)。

さて、今回もTOCです。

今までいくつかの企業でTOC研修をさせて頂いていますが、印象的な企業はもちろんあります。

依頼をしてくださった社長は倉庫業や業務代行業を営んでいますが、TOCを導入する動機は倉庫業務の改善でした。

所有している倉庫はお客様から預かった荷物でいっぱいで、現状ではこれ以上の売上アップは見込めません。

そうなってくると倉庫スペースの有効活用などを行う他に、手はないと考えていました。

そこで全社員に向けてTOC研修を行うことになったのですが。

だんだんとボトルネックが見えてきました。

TOC理論は「制約条件の理論」なので、制約(ボトルネック)がとても重要な概念です。

どんな仕事や会社にもボトルネックがあり、会社の利益を決めているボトルネックに全社で注目をして活動をしていくことが大事なんです。

ボトルネックの種類は3つあるとしています。

・物理的なボトルネック

・市場のボトルネック

・方針のボトルネック

機械の生産能力等、現状ではどう工夫しても解決できないことが物理的なボトルネック。

需要よりも供給が上回っている状態が市場のボトルネック。

普通に業務を見直した際、注目しがちなのはこの2つのボトルネックです。

しかし、多くの企業では方針のボトルネックが会社の利益を決めていることがほとんどです。

自信を持って決定した方針が、会社のボトルネックになっている時もあるのです。

例え意思決定した時は最良の手段だとしても、時が流れて状況は刻一刻と変化をします。

すると、少しずつ時代に合わないやり方になってきますが、当事者たちは決められた業務なのでやり続ける。

こういうパターンがとても多いです。

今、何気なくやっている業務はなんの為にあるのか。

もっといい方法はないのか。

すべての仕事を客観的に見つめ直して、業務の流れを真っ白の状態から組み直してみるのも面白いです。

ちなみに冒頭の企業がどうなったかというと、TOCをやっても成果はあまり上がりませんでした。

「満杯の倉庫で利益をさらに上げる」という方針が邪魔をしていたのです。

しかし、今はその方針を変え、扱うサービスを増やし、業績を伸ばしています。

今までとは異なった視点で自社を見つめ直すことで、新しい粗利益額MQを生み出せるかもしれません。

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