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傾向を見る

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一回MGの振り返りを挟んで、前々回は半年前の情報は役に立たないので、最低でも1ヶ月ごとに状況を振り返らないといけないという話でした。

この辺りの感覚は業態によっても異なるので、1週間ごとで行う会社もあるでしょう。

もっとスピードの早いところは即断即決、1日で方針が変わることもあります。

日々の業務改善や意思決定は随時行われるでしょうけれども、今回は全体的な振り返りということで進めますね。

1ヶ月ごとに振り返りをとお伝えしていますが、1ヶ月をどのように評価をしているでしょうか。

もしかしたら、目標数字との比較して行っているかもしれません。

それも有効な手段なのですが、その方法はあくまで1ヶ月という限定的な範囲での判断となります。

そこにはイレギュラーな大量受注もあるかもしれませんし、たまたまお客様の需要とかみ合わなくて売れなかったこともあるかもしれません。

意外に1ヶ月という単位でも、不確定要素が多く入ってくる場合が多いです。

では、どうやって傾向を見ればいいかというと、1つのやり方には移動年計というやり方があります。

簡単に言うと、直近一年間の合計数字を1ヶ月ごとにずらして傾向を見る感じです。

例えば2020年8月までの売上がわかったのならば、そこまでの一年分なので2019年9月から2020年8月までの売上合計を出します。

すると、直近一年間の売上が出ますよね。

次に2020年9月の売上が出たら、2019年10月から2020年9月までの売上合計を出します。

そうすると、常に一年分の売上が分かるわけです。

これがどういうデータかというと、季節変動や「たまたま」という要因を言い訳にできない売上データとなります。

「この月は売れないんですよ」と言ったところで、前年の同月よりも売上が下がっていたら年計の数字が下がります。

この月だから売れないのではなく、昨年よりも頑張っていなかったから売れなかったんですよね。

「今回は受注間近な案件が来月に繰越になって」と言ったところで、先月に続いて年計の数字が下がっていたら、原因はそれだけではないことがバレバレです。

先月も売れていないのにどうしたの?って訊ねるでしょう。

単月の数字や決算書だけではわからない傾向値が、移動年計では如実に現れます。

更には移動年計をグラフにすることで、事業そのものの傾向も一目で掴めるのが優れている点です。

グラフが上がっているのか、下がっているのか。

どの程度の期間、連続して推移しているのか。

3ヶ月連続で下がったらブレーキを踏もう。

グラフが大きくブレた後は要注意だな。

色んな移動年計から、組織や市場の動向をチェックすることも大切です。

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