いくら考えても答えは見つからない。
今年に入ってMGを主催することも増えていますし、色んなMGに参加する機会も大幅に増えました。
結果的に色んな人と巡り合うわけですが、その中でも記憶に残る人たちがいます。
記憶に残るというと、よく目立つ人だったり面白い人が印象に残りますよね。
でも、わたしはそういう人たちに絡まれるようなキャラではないので、実はわたしの記憶には残りません。
では、どんな人が記憶に残るかというと、決算時にわからなくても手を上げられない人です。
さらには、手を上げられなくて黙って悩んでいる人に、安易に手助けをしてしまっている人も記憶に残ります。
MGは教え合いという素敵な思想があります。
受講生同士、わからないことは教え合って、お互いに高め合おうという精神です。
インストラクターが教えることは簡単ですが、それは受講生の学びの機会を奪う行為です。
学びの手法で何が一番記憶に残るかというと、人に教えるという行為なんです。
受講生が他の受講生の先生役になることで、教えた受講生は最大の学びを得られるのです。
教える機会を得るために、ひょっとしたらわからない人が手を上げる前に、先手を打って教えていたのかもしれません。
しかし、紙は自分でという思想もあります。
自らの頭で考え、自らの意思決定で行動を起こせる知的ワーカーを育てたいという精神です。
自らの頭で考えるという行為は、今の日本の教育ではほとんど訓練をされずに義務教育を終えます。
多くの人が自主性が育たないままに社会へ出るでしょう。
そして、多くの会社は指示通りに動くことを求めてきたこともあり、ある程度の年齢を重ねても社員の自主性は育ちません。
知的ワーカーとはほど遠い、レイバーとなっていることが多いのはこの所以です。
なので「紙は自分で」という思想の実現が、実は一番難しいと感じています。
わからないのに黙っているのも、安易に手助けをしてしまうのも、「紙は自分で」やっていると言えばそうでしょう。
でも、そこに「美しく」を加えていきたいですね。
人は永遠の仕掛品である。
できる限り完成品に近づけるような「教え合い」が、とても「美しい」って思っています。