むやみやたらにやることを増やすのではなく、組み合わせを変えて成果を出すことが大切です。
「もう頭がわけわからなくなってる」
わたしが最後の挨拶をして、Zoomを活用した経営計画作成を終えた直後に思わず受講生から出た言葉でした。
Zoomはまだ繋がっていて、社長をはじめとする取締役の耳に思いっきり届く大声の本音。
その場は爆笑に包まれましたが、とても未来に繋がる雰囲気だなって感じた瞬間でした。
コロナ禍で営業のやり方が変わり、売上の構成比も大きく変わった一年。
ウイルス自体の深刻度は今までのデータから明確になりつつある反面、情報発信と情報受信の関係から、国民感情が揺れ動いている世の中。
ワクチンが目の前に来たとは言え、これからの一年を明るく予測することはとても大変で、とても神経を使うことだったかもしれません。
昨日の話ではありませんが、自己の認知の領域を広げる際には何かしらの壁が出現します。
わたしの場合は承認欲求であったり、自己実現であったりしました。
今回の場合は自部門の来期展望を予測して、利益が残せるような数値計画を具体的に立てること。
普段から考えているのならば苦労はしませんが、社長ですら一年に一度の風物詩になっている年間行事。
一般的な幹部が数字を把握していることはほとんどありません。
ましてやこの企業はMGなどを導入されていないので、経費や単価の考え方も浸透していない状態。
本当に幹部にとっては大変な一日になったと思います。
MGに初めて参加すると、一日目が終わって3期の決算が終わった頃にはもうヘトヘトです。
その後に3.5期と呼ばれる懇親会がありますが、それすらも行く気が失せるくらいのダメージを負う人も少なくありません。
中にはそのまま荷物をまとめて脱走をする参加者も現れるくらい、一日数字と向き合うということは大変な思いをします。
それでも最後までやり切って、2回3回と参加するにつれて、だんだんと内容を理解する余裕が生まれ、ゲームもますます楽しくなってくるという好循環が生まれます。
現実の経営数字も全く同じです。
自分が把握していない、理解していないことをやらされていると疲労感しか残りませんし、成果物の内容もよくわからなくて興味も持てません。
当たり前ですね、一年に一回の風物詩ですから。
物事を理解するためには回数が必要になるので、一年に一回からもっと回数を増やしていく必要があります。
だからといって、計画を毎月立てても時間ばかりかかって効果は期待できません。
でも、数字を意識する回数は増やしたいですよね。
自部門の数字を意識させるということを、今行っている仕組みの中に組み込んでしまうことがとても大切になってきます。