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寿命と医療

寿命と医療

寿命の延びは喜ばしいことですが、それ以上に健康である時間が延びるとちょっと嬉しいですよね。

昨日のブログの冒頭で、医療の発達によって人の寿命は延びる可能性が高いと書きました。

そんな医療の内容を今回書き書きしていたのですが、手違いですべて消えたんですよね(笑)

いやー、1年に1回くらいこういったミスをするので、惰性になってくると怖いものです。

そんなわけで、書き直しになっているのですが、どんな内容だったかというとわたしはひょっとしたら寿命は延びない可能性もあるんじゃないかと思っています。

日本は長寿の国とされていますが、その数字的根拠を支えているのは今現在の高齢者である割合が大きいです。

その人たちが食べてきたものは、国際的にもヘルシーで健康的と言われる日本食なのは言うまでもありません。

比較するのはやっぱりアメリカで、ピザは野菜に分類すると国家が認定してよくネタにされているような食文化です。

あの意思決定は合理的でありますけれども、やっぱり面白いですよね。

そのアメリカの平均寿命ですが、2018年の調査では202ヵ国中48位の78.54歳でした。

前後には途上国が並んでいる数字であり、先進国の中では中国の71位に次いで低い水準となっています。

まぁ、中国を先進国に分類するか、途上国に分類するかは賛否が分かれるところではありますけれども。

そして1990年を見てみると、アメリカの平均寿命は75.21歳で国際順位は28位。

平均寿命は着実に延びてはいますが、データを検証していくと相対的に国際順位を落としているんです。

日本は84.21歳で、香港に次いで2位ということですから、世界でもトップクラスの長寿国家といっていいでしょう。

1990年の調査から78.84歳の1位になって以降トップを維持しており、2006年に2位になってからは安定的に毎年4位以内に入っています。

アメリカは医療に関しては世界最先端の国です。

しかし、データから見ると寿命の延びはそれほどでもない。

その違いは何から来ているのかを考えると、面白い傾向が見て取れますよね。

これらのデータだけでも、寿命は医療の発展だけではなくて、他の要因も大きいという見かたができます。

よく言われているのは「生活習慣」と「衛生環境」の2つです。

生活習慣は食に対する意識であったり、身体を動かして健康を維持する意識であったり、睡眠に対する意識など、多岐にわたります。

今日本の平均寿命を延ばしている70歳台80歳台の人達は、ヘルシーで健康的な日本食を日常的に食べてきたでしょう。

しかし、今の時代は安価で美味しいファストフードやジャンクフードが溢れており、もし食生活に変化が起こった場合に寿命への影響が起こるかもしれません。

衛生環境は日本では異常なレベルで発達していますが、上下水道の発達による水環境の整備や公衆衛生を基礎としたものから、手指の消毒などの一般衛生まで多岐にわたります。

途上国の平均寿命が大きく延びているのは衛生環境の改善もあり、乳幼児の死亡率低下が大きな要因でもあります。

医療の発展と合わせて、これらが複雑に絡み合って寿命の変化が起きていると思っています。

それでもこれまでは医療の発展による寿命の延びの貢献は大きく、その要因はこれまで治せなかった病気やケガが治せるようになったことでしょう。

多くの病気が科学的に解明され、対処方法も確立されてきました。

しかし、解明されてきたからこそ、これからはその要因による寿命の延びは鈍化していきます。

では、これからは何が医療の発展に寄与するかというと、病気にならないための予防医療になるのではないでしょうか。

たとえばガンになってしまうと治療が大変ですが、そもそもガンにならないためには科学的にどうすればいいのか。

そんな研究が進められていますし、一部ではガン細胞の仕組みを解明して予防治療をサービス化しているところもあります。

今でも医療の発展は目覚ましいものがありますが、さて予防医療となるとどれだけの人がその恩恵を享受するでしょうか。

変な言い方をすると、ガンになってしまったら嫌でも病院に行って治療を受けますが、ガンにもなっていないのに病院へ行く人がどれだけいるかということです。

病気になっても医者にはかかりたくないって人、結構いますよね。

実は生活習慣によって、せっかくの医療の発展が寿命に寄与しないということが起きかねません。

そして冒頭にも書きましたが、何を食べるかによっても内蔵への負担が大きく変わってきます。

予防接種など国が制度化するのならばある程度の効果は見込めますが、これからは寿命に関わる要因は生活習慣が大きなウェイトを占めていると思っています。

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