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ウマ娘さん

ウマ娘さん

同じアプリでもターゲットが異なれば内容が異なるのは当然のことで、もちろん利益も大きく変わってきます。

娘のスマホになぜかウマ娘がダウンロードされていました。

これはYouTubeの影響なのですが、たぶんすぐにやらなくなるだろうなってちょっと冷めた感じで見ています。

いくら流行っているとはいえ、あまりにもターゲットにしている客層と違い過ぎますからね。

学校でブームになって話題にならない限りは、娘にとって忘れ去られるアプリになるでしょう。

そんなウマ娘ですが、一部で大フィーバーが巻き起こっていて、日本の売上ランキングで数十日もトップを走っていますし、世界のランキングでも一時は3位になるという好調ぶり。

基本的にウマ娘ってポケモンGOや原神などと違って日本のユーザーだけで売上が成り立っているはずなので、それで世界3位の売上はまぁまぁ異常な数字ですよね。

それだけターゲッティングがハマった事例になるのでしょう。

そのターゲッティングですが、競馬ゲームということで競馬ファンだということが第一ですよね。

それは間違いのない事実なのですが、ではどの層の競馬ファンをターゲットにすればいいかという思考に移らないと、実はターゲットは絞り切れません。

すべての競馬ファンをターゲットにすると、顧客の範囲が広すぎて失敗してしまう可能性が高くなります。

あれこれと要素を詰め込み過ぎて、結局特徴のないアプリになった。

そんなアプリが世の中に溢れている中で、成功しているアプリは使いたい層が便利に楽しく使える特徴的なアプリが生き残ります

そんなウマ娘の成功の1つは、世代を大まかに限定している点ではないでしょうか。

具体的には1990年代に活躍した馬が中心に収録されているという点です。

ここでJRAの売上高データをさくっと貼ってみると、1997年をピークに一度売上が下がり続けていたのがわかると思います。

ということは、1990年代が一番競馬が盛り上がっていた時期であり、競馬場に人が詰めかけて熱狂していた時代です。

その頃に活躍した名馬は競馬をやらない人でも名前くらいは知っているという馬ばかり。

オグリキャップ、ナリタブライアン、トウカイテイオーなどなど

わたしが当時好きだった馬はセイウンスカイという逃げ馬で、クラシックGⅠを2勝してはいますがあまり目立たない系の名馬なのですけれども、ウマ娘にはキャラとして登場してきます。

逃げ系の馬が何気に好きで、キョウエイマーチとかエイシンワシントンとか気に入っていましたが、まぁウマ娘に収録されるまでの馬ではないのが残念ではあります。

そんなわたしも今では競馬をやっていないですが、当時の楽しかった記憶は鮮明に残っています

そんな記憶から20年以上の歳月が経ち、懐かしい馬名が話題になっているのですから、ちょっとやってみるかと感情が揺れる気持ちはとても良くわかります。

1990年代に競馬にハマっていた40代50代60代といった経済的にも余裕がある年齢になっている人達がターゲットになるので、少額なら気軽に課金しやすいこともうまいなぁって感じています。

そういうわけで、仮に現役世代で活躍している馬と中心にウマ娘をリリースしていたら、ここまでの盛り上がりはなかっただろうなということです。

実は1人当たりの売上額も、1990年代は今よりもかなり多いんです。

顧客のターゲッティングからサービスの提供はスタートしていますので、事前の準備はとても大切なことです。

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