研修における場作りは伝えるための手段であり、最大限手段を駆使して実践へと結びつけることが大切です。
アウトプットの機会って、想像以上にやってこないものなんですよね。
そんなことをおぼろげながらに考えながら、アウトプットのためのブログを書いていたりします。
巷でもよく言われていることですが、学んでいるだけでは効果は薄くて、それを外に発信していく必要がありますよね。
簡単には学ぶことがインプットで、発信することがアウトプット。
本来は発信することよりも実践することが大切ですが、例えば将来必要そうなスキルを学んでいる時などは実践の機会はそれほどやってきません。
そうすると意外にあっさりと忘れてしまって、結局また学び直したりすることになることって、結構多かったりするんですよね。
実践的な現場研修以外の教育って、実際はそんな感じに進められることが多いのを目の当たりにします。
だったら、研修中にアウトプットを増やせばいいじゃない。
そんな結論にたどり着くもので、研修スキルとしてディスカッションやケーススタディがもてはやされているわけです。
研修を提供する側からすると便利なスキルなんですよね、この2つ。
何しろ、ディスカッションをやるだけで研修会場は盛り上がった感が出て、受講生側は「やった気」になってくれるわけですから。
「良い話し合いができた」「良い話を聞いた」と満足そうにしている場面をよく見かけますが、さて現場は良くなっているかなと疑問符が付くことがあります。
1ヶ月後にその人の現場へ行ってみるとよくわかると思いますが、まぁたいていの場合は変わっていません。
それはなぜかというと、ただ単に伝わっていないということなんです。
ディスカッションをやったり、ケーススタディを聞いたりしてわかった風の雰囲気だったとしても、受講生が本当は何を考えていて、何を理解したのかはまったくわかりません。
メンバーの雰囲気が良かった。
ディスカッションの内容がよかった。
だからといって、そのメンバーは明日から成果を出せる行動ができるわけではないんです。
ディスカッションに参加していないメンバーがいるかもしれません。
心の中では違う意見を持っていても、雰囲気で言えなかったメンバーがいるかもしれません。
仕切りたがりのメンバーの意見に引っ張られていたかもしれません。
全員一致の理解を阻害する要因は星の数ほどもあるので、ただ単に同じ場を共有したからといってやった気になってはいけないということ。
各個人に何が伝わったのか、どう感じたのか、これからどうしたいのか、どこまでの熱量なのか。
それをある程度アウトプットしてくれるのが感想文だったりします。
感想文は面白いですね。
「あ、そう受け取け取るんだ」とか「そこまで理解してくれたんだ」というある種の意外性が、個人個人でとてもよく見てとれます。
社員教育における定性データ。
感想文の立ち位置って、社員教育において実はまぁまぁ大事な要素だと思っています。