過去と他人は変えられないという言葉をよく聞きますが、過去に起こった出来事でも実は自分の主観が大きく影響しているので、自分の感覚を変えることができれば過去も変わったりします。
子供の頃は時間なんて気にもしたことなかったような気がします。
気ままに遊んで、気ままに勉強をして、気ままに部活をやって。
高校や大学に行った後は就職をして何かするんだろうなぁなんて、人生なんて何も考えずに大人になっていくんだろうな、なんてことを思っていた記憶があります。
そんなわたしでも大人になると時間って大事だなーというのを実感したりしますが、最初に実感したのはどんな人にも時間というのは平等な価値だからだということを知った時でしょうか。
今となっては何をもって平等とするかを定義したいところですが、当時は「確かにー!」と思って時間の使い方を反省したような気がします。
この時間という感覚の中には過去も未来も含まれていると思いますが、実は時間の概念というのは個人が勝手に作り出した想像の世界だという説があったりします。
最近講義を受けた仏法の話でも似たような内容がありましたが、人間にはそもそも時間感覚というものはなく、人間が知覚することができるのは現在なんだそうです。
いやいや、未来はともかくとして、過去は実際に起こった出来事なんだからちゃんと認識しているよ、と思われるかもしれません。
たとえ体験した過去だとしても、現在の自分次第でいくらでも変わっていくものなんです。
例えば美味しいイタリアン料理を食べたとした時に、今までで一番美味しかった!と感動した一皿があったとします。
その後の1年くらいは今までで一番美味しい認定をするでしょうけれども、10年も経てば他に美味しい料理をたくさん知ることでしょう。
そうすると、10年後の現在から見た美味しいイタリアンという過去はすでに一番ではなく、イメージもだいぶ変わっていることでしょう。
わたしも長野の松本で食べた蕎麦がすごく美味しかった記憶がありましたが、山形でもっと美味しい蕎麦を頂いた瞬間、あっさりと過去の思い出になったことが頭をよぎって懐かしい気分になっています。
会社関係でいうとアレですね、最初はむかつく上司だと思っていたけれども、仕事ができるようになってきたら上司のことがわかってきてイメージが変わった、みたいな?
過去という時間軸は、今現在の脳が想定した中で一番確率の高いであろう過去の事象を分析した結果ということなんですよね。
同じように未来も、今現在の知識や経験から予想した中で一番確率が高いであろう未来の事象を分析した結果であることがわかるでしょう。
なので、実は今現在の自分次第で過去も未来も変えることができる、というのが時間の概念であり、人が把握できる時間というのは今現在の変化しかないというのが時間に対する考え方ということです。
そんなことを「YOUR TIME」という本を読みながら、タスク管理やToDoなどの時間術に関する問題提議を面白く学んでいるところです。
こういうみっちりと分析された本は好みですし、世の中にある時間術のほとんどは成果を挙げていないという切り口も興味深くて、ついつい読みふけってしまうのが怖いところで。
そんなことだから降りる予定の駅を通り過ぎてしまって、電車を乗り過ごしてしまうんですよねぇ(笑)。
何が言いたいか。
世の中の時間術が役に立たないのは、個人個人によって時間の捉え方が異なるため、ある人には成果が出た時間術も他の人が実践しても成果がでないということが多いからなんです。
これは時間術に限らず、人間は1人1人異なるものですので、1人1人ときっちり向き合っていける組織を目指したいですね。
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