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方針の言葉

方針の言葉

多くの会社が方針書を作っているのを見かけますが、全社員へ向けたメッセージであり、道しるべでもありますからまぁまぁ気を使って作成することがとても大切です。

 

楽しむことは大事だと、あちらこちらで言われているのをよく聞くようになりました。

わたしが就職した2000年頃は基本的に仕事は仕事、大変なのは当たり前という風潮だったような気がしますし、その分色々と手をかけて育ててもらっていた時代でもあったと思います。

なので仕事はもちろん大変で厳しいのですが、その分の楽しさというかスキルアップする自覚は生まれますし、仕事を頑張った分だけプライベートを充実させようというマインドの人が多くいました。

仕事を頑張って出世をして給料が上がったらいい車を買ったり、海外旅行へ出かけたりといった感じに、仕事の外に楽しさを見出しながらも仕事をきっちりとこなしていたそうです。

それはそれでわたしはとてもいいと思いますし、無理に仕事の中に楽しさを見出す必要もなく、だからこそ仕事の手を抜くなんてことはありえませんし、責任感からきっちりと仕事をこなす人が多かったのだと思います。

楽しさは大事な要素なのは間違いありませんが、物事は何でもトレードオフなので、わたしは楽しさだけがプラスされるとは思っていなかったりします。

それでも、仕事の中に楽しさはあったほうがいいと思っています。

あったほうがいいとは思いますが、実は楽しさがなくても効率よく進むことが多いですし、育った環境や与えられた役割からすると、まぁまぁ無理がある場面も見受けられるでしょう。

会社には数多くの作業があり、誰かが担わないとサービス提供ができずに会社組織として成り立たないわけですが、そのすべてに適材適所ができるわけがないのは明白です。

小さな会社であれば人の手が足りずに1人でいくつもの役割をこなさなければなりませんし、大きな会社となれば狭い範囲の役割を与えられてきっちりと遂行することを求められます。

楽しい仕事もあるでしょうし、楽しくないけど面白い仕事もあるでしょう。

うまくは言えないですが、左脳的にはしっくりこないという表現が合うかもしれないけれども、楽しさは大事だから必要だよねー、って思っているのは事実です。

そして、このもやっとした感覚というのがとても大事な要素となってくるのが経営というものです。

経営に限らず、プロ野球チームでもプロジェクトチームでも同じなのですが、チーム組織として活動するにあたっては根底の土台となる柱みたいな感じでしょう。

同じ目的に向かって進む集団をチームと定義しますから、各個人のパフォーマンスというのは目的へ向かうスピードやパワーの原動力となります。

それをある程度決めてしまうのが方針であり、方針が浸透してくればチームカラーと呼ばれるようになると思っています。

その大切な方針にあやふやな文言が入ってくると、予想以上に現場が混沌としてくるのが目に見えてわかります。

例えば「仕事に楽しさを」という方針を打ち立てた際に、さて楽しさとはどんなことかをきっちりと説明できることが大切であり、もし自信がなくてあやふやな場合は方針書に入れることを避けた方がいいということです。

このきっちりというのは文章と口頭の両方で伝えることができることであり、多くの社員にとって理解できるくらいの汎用性があることですね。

方針というのは会社の向かうべき道筋を記した地図ですから、あやふやだと多くの人が困るものです。

進むべき方向はある程度適当で構いませんが、形として残る地図は正確に越したことはありません。

そんな風に方針書の言葉を見直してみると、伝わり方が変わってくるので大切なモノの見かたなんです。

 

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