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目の前の仕事

目の前の仕事

どんな仕事や研修でも糧になるものは必ずあるもので、真剣に取り組めば取り組むほど得られるリターンは大きくなるものですから、真摯さはとても大切な要素です。

 

何となく今までやってきた仕事や業務の経験を組み合わせて、いい感じに今の仕事を改変できることってありますよね。

そんなことを思うのは、自分的には畑違いの業界をテーマにしたツールがあるのですが、共同であれこれ調整や軌道修正をしていい感じにしたいなぁという取り組みをしています。

そのツールは経営に関する教育を目的としたツールなのですが、個人的な観点から見るとゴール設定や振り返りの材料に整合性が取れない場合が見られると感じたので、あれこれと魔改造を行っているような感じです。

中身自体はとても楽しく扱えて、とても可能性があるツールなのですが、他の教育ツールと比べるとマニュアルの伝達方法やオプションルール等が気になってしょうがない部分があるというイメージでしょうか。

というわけで、同じ思いを抱いていたその業界の経営者と一緒に、お互いの知見をごちゃまぜにして練り直そうという感じになりました。

そんなことをしている過程で、なんとなーく自分たちが納得のいくものができあがっていくのがなんとも面白くて、確立している物事を改変するようなこともやるようになったんだなぁなんて振り返っています。

今では諺ってあまり聞かなくなりましたし、故事を伝えるってことをしなくなったような気がしています。

今回の話で言えば「昔取った杵柄」だったり、「芸は身を助く」なんて言葉が当てはまると思いますが、諺って聞いた時にはピンと来なくても、後に振り返る時ってまぁまぁ便利だなぁって最近感じます。

今も昔も人間ってやっていることの本質は全然変わってなくて、昔の人たちの失敗や教訓をちゃんと伝えてくれているはずなのですが、それらの言葉にちゃんと耳を傾けられているかなぁと考える瞬間ですね。

どちらの諺も過去の経験が何かと役に立つ、みたいな意味ですし、多少の意訳があるとは言っても過去の行動によって今が良い感じになっているのは間違いありません。

過去の行動をしている時点では将来のことなんて想像できないでしょうし、考えてもみなかった場面で役に立ったとか救われたとか、そんな話を聞くことも1度や2度ではないような気がしています。

なので、実は今までやってきたことの中で無駄な経験というものはなく、多くは今の意思決定に関わっている大事な積み重ねの1つ1つなんですよね。

そのことを知っていると、実は今この瞬間に取り組んでいる仕事や作業というものが、将来の自分を創っている大切な時間なんだなぁってわかってきます。

もちろん、わたしも気付き始めたのはこの10年くらいの話で、若い頃はそんなこと全然気付かない感度のイマイチな社員だったような気がします。

感度はイマイチな上に根は真面目(笑)なので、目の前のことを黙々とこなすのは性に合っていましたから、まぁまぁ条件が悪くてもひたむきに働いていたのが40歳直前くらいまでだったかもしれません。

今となってはコンサルタントとか研修講師みたいな仕事をしている身ですが、今の仕事とは全く無縁の仕事を40歳直前まで続けていたわけです。

言いようによっては無駄な時間を過ごしたとも受け取れるかもしれません。

でも実は経験の中には無駄なものはほとんどないと思っていて、わたしのキャリアでは飲食業の店長やキッチンでの経験も、システムエンジニアでの経験も大切な今を形成する1ピースです。

それらの経験がなくて、最初からコンサルタント一本とかだったら、わたしの性格上では幅の狭いタイプになったんじゃないかなぁなんて思っています。

何かと回り道をしていた方が人間って面白くなるような気がしていますし、わたしの周りの人たちも紆余曲折あると輝いている人が多いかな。

そんなわけで、今与えられている仕事に一生懸命になることって、実は個を形成する上でとても大切な要素の1つであり、「美しく」なるための真っすぐで素直な気持ちなのです。

 

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