前回は顧客や市場の分析を行わないと、ニーズのない商品を売るという意思決定をしてしまうかもしれないという話でした。
ただ新規商品の場合は本当にニーズがないかどうかはわからず、顧客自体がその価値に気づいていない場合があります。
そんな時は売れるようになるまで、その商品がなぜ良い商品なのかを伝える活動が必要になります。
この活動を怠ると、実は後発のライバルにシェアを奪われることも起きかねません。
本来ならば、一番最初に製品を出した企業が先行者利益という特権を得ることができます。
これは一番には「◯◯といえばこのメーカー」という印象を顧客に植え付けることができ、販売をする際には圧倒的に有利なブランドを獲得することができるからです。
また、一度製品を使ってしまうと、他の製品に乗り換えるのが億劫になるのが人間の性質です。
それをスイッチングコストと言いますが、要は買い換えるのってめんどくさいですよね。
例えばiPhoneを使っていたユーザーがandroidスマホに変えるとなったら、アプリや設定方法が全く違うのでそのままでは使い物になりません。
iPhoneと同じように使うには、やらなきゃいけない設定やデータ移行が山のようにあって、使う前から気が滅入るでしょう。
先日、わたしはメインで使っていたプロバイダを変更したので、メインのメールアドレスを変更することになりました。
インターネット上のサービスのほとんどを、そのメールアドレスで登録をしていたにも関わらず、です。
そうすると、もちろん何十のサイトのメールアドレスを変更しなければなりません。
メインのメールアドレスを伝えていた知人や顧客にも、事前にメールアドレス変更のお知らせしなければなりません。
製品を切り替える際には、こういっためんどくささが必ず発生するので、基本的には切り替えたくないと考えます。
先行者利益というのは、計り知れないくらいの価値を生み出す可能性があるのです。
しかし、いち早く商品を提供した先行者にもデメリットはあります。
1つはより大きい企業による模様された商品の販売、もう1つは先駆けとなった故の洗練されてなさでしょう。
良い商品・売れている商品というものは、必ず真似されます。
大きな資本を有する企業に類似商品を出された場合、販売力やブランド力で負けてしまう可能性があります。
また、いち早く商品を出したかったが故に十分な機能検討や市場調査がされずに、販売をされるということも起きるでしょう。
この辺りはAppleがすごく上手に立ち回った感がありますね。
デジタルミュージックの分野では、SONYがいち早くネットワークウォークマンなどを販売していました。
でも、著作権の問題に慎重であったり、独自規格で汎用性に乏しいなどの欠点が多かった印象です。
そこにAppleのiPodとiTunesが登場し、あっという間にシェアでSONYを追い抜いたのは記憶に新しいところです。
ただ、その後にSONYも盛り返して、シェアトップを奪い返したのがSONYの底力を感じる瞬間です。
と、本来は3Cの競合分析について書こうと思っていましたが、話が逸れました。
次回はその話になるかもしれません、たぶん。