「事業計画書をください」
先週末、金融機関からの電話での一幕です。
担当者からあっさりとした口調で言われているので、事業計画書があるのが当たり前という印象を受けました。
この金融機関が求めてきた事業計画書。
実は補助金などの申請でも活用できますので、あればあったで便利な資料だったりします。
企業によっては経営計画書に盛り込んで、社員への方針共有に活用してますね。
ある筋では魔法の書とも言われています。
そんな対外的にも内部統制に対しても活用の幅が広い事業計画書。
しっかりと準備しているでしょうか。
よくあるのが、経営者の頭の中にイメージとしてあるだけといった場合。
まだ事業規模が小さな会社の場合によく見られるでしょう。
よく朝礼や会議などで、経営者が一生懸命にビジョンを伝える光景が目に浮かびます。
その際の指標には、売上目標のみがあるというのが一般的でしょうし、そういう会社をいくつか見てきました。
会社を運営していく上で、経営者のビジョンは欠かせません。
わたし自身は将来像やデザイン思考は苦手の分野になりますが、その必要性とパワーは嫌というほど感じます。
計り知れないくらいのパワーを発揮する可能性を秘めていますが、そのパワーを失わずに伝えるのは至難の業とも感じています。
ビジョンに100のパワーがあったとしても、伝わり方がいまいちで20しか伝わらなかった。
そんなもったいないことになっていることもありますし、伝わっていないので社員が頑張る方向性を間違ってしまったりしてしまうこともあります。
そうすると、経営者は社員が言うことを聞かないように見えてしまって、無意識にもやっとする。
ある企業ではそんな悪循環が生じている場面もあったんです。
その状況はお互いに不幸ですよね。
経営者も社員も、正しいと思って一生懸命なのに理解されない。
どちらも悩みに悩む日々だったと思います。
解決方法は意外にシンプルで、経営者と社員どちらにおいても共通で伝わる数字・文字で文章にする。
そして、同じことを何度も繰り返して伝えるといったことでした。
とてもシンプルですが根気が必要ですし、面白味の感じない単純な繰り返しが必要です。
それでも事業計画書にすることで、100のパワーを格段に伝えやすく、浸透させやすくすることができるのです。
少し時間をかけて落ち着いた環境で作ってみると、会社の見え方が違って見えてきたりします。