何気なく聞いてみたら、状況が変わってた。
そんなことって結構ありますよね。
先日はコロナの影響を受けていた企業へ、ちょっと顔を出して来ました。
やっと顔を出せるようになった、と言ってもいいかもしれません。
住環境的にも事業内容的にも、コロナに細心の注意を払わないといけない地区だと思います。
それでも日本全体が変わりつつあり、人々の反応も柔らかくなりつつあると感じます。
印象的にはあとちょっと、と信じたい感じですね。
そんな企業なので、この半年の中で色々と意思決定が行われていました。
その大半は今までのやり方を見直す施策です。
食品の生産と加工を行っている企業なので、コロナの自粛中は販売先が大きく変わったそうです。
飲食店の多くが店を開けてもお客さんが来ない状況だったので、料理が売れない。
ということは、飲食店はお肉や野菜を仕入れないということです。
その代わり、家庭で料理をしたり惣菜を買ったりすることが増えたので、大手スーパーなどへの販売が増えていました。
消費行動の変化が起こっていたのですが、本来は緩やかな変化のはずが、コロナの影響で強制的で急激な変化でしたよね。
急激に大手スーパーへの売上が増えたらどうなるか。
わたし的には心配でしかありませんでした。
この大手スーパーは経験上、単価をとても低く要求されることが多いからです。
大手スーパーからしたら大量に仕入れるわけですから、購買力を活かして安く仕入れる事ができれば利益が上がります。
MGでいうとVダウン戦略。
でもこれは販売側から見たらPダウン、最もやられたくない要求です。
でも、今回ちらっと確認してみたら、要求価格は他のスーパーと比べても悪くないそうです。
むしろ他のスーパーの方がぐりぐり削ってくるらしい。
今までのイメージとはちょっと違ってました。
その大手スーパーは、一部では原価を下回る価格を提示してくることもあったと聞いていましたし。
自社だけのことを考えていたら、Vは削れば削るだけ利益が出ます。
でも、こちらがVを削れば相手のPが減り、仕入先は利益を出すことが難しくなるでしょう。
自社だけ見ていればいいというわけではありません。
取引先や仕入先あってのビジネスです。
かつて近江商人が日本全国で活躍していましたが、その際に三方よしの経営と呼ばれる精神を重視していました。
買い手よし売り手よし世間よし。
自分の会社だけではなく、相手や社会全体も良くなるような経営。
そんな考え方が世界を幸せにするんじゃないかと思っています。