TOCの重点項目ではありますが、多くの経営哲学にも入っている要素です。
最近は色んなご縁があり、改めてランチェスター理論に触れる機会が多いです。
営業戦略の手法として語られることも多く、自社の立ち位置によって取るべき戦略を決めなければならないという内容ですね。
経営資源を勝てるように配分することが肝要であり、勝つということの意味も再定義する必要も出てくるかもしれません。
元々は戦争に勝つための理論なのですが、それを経営理論に置き換えているので、どうしても他企業との戦いにフォーカスされているようなイメージがありますよね。
今の時代はまさに企業にとっては、戦いの時代になってきているのは事実です。
人口はこれまでもこれからも減少傾向にあり、国内消費は自然と減っていく一方。
企業の数が変わらないとすると、企業を存続させるためには減っていく顧客の取り合いになることは必至でしょう。
高度成長期だった頃の日本は国内消費が増加傾向にあり、物を作れば売れる時代。
他企業はライバルと言いながら、顧客が多いゆえに競合ではなく、共存できる環境でした。
マーケットボリュームも材料の個数も2倍くらいあったような時代かもしれません。
そしてこれからは、マーケットボリュームは半分くらいになると言っていいでしょう。
さらに顧客はたいていの場合、満足しています。
スマホがあればほとんどの娯楽を凌ぐ楽しみが得られることを知っている人達が、これから社会人となって消費者となっていきます。
消費傾向が移り変わっていく上で、顧客の要望をすべて受け止めたサービスというものは展開できません。
中小企業はリソースが限られます。
自社の武器効率がよい分野に絞って、兵力を集中させる。
そんなことがランチェスター戦略の選択と集中になるでしょう。
他にも七つの習慣の重要度×緊急度マトリックス。
これも重要かつ緊急の案件をこなしつつ、重要であり緊急ではない分野にリソースを配分するべきという考え方があります。
重要でなく緊急でもないことはやらない、重要じゃないけど緊急なのは外注等を活用する。
これも選択と集中ですし、集中するために捨てることも必要です。
ストレングスファインダーでは、才能である上位資質に着目をし、下位資質は成果に影響がでない限りは極力放置する。
磨くのは才能であって、弱点は磨かない。
形は違えど、成果を出す方法の本質は選択と集中です。
まずはやらないことを決めることが、集中に至る第一歩なのです。