特急仕事に応じられるのは付加価値なんです。
昨日はうんちくという名の面白いストーリーに価値があるという話でした。
人によっては物の価値をストレートに表現するよりも、物語形式で伝えた方が価値を感じてもらえる時があります。
わたしは論理的な捉え方をするので、ワインだったら軽いのか重いのか、甘いのか渋いのか、なぜこの料理にマッチングさせる理由などを伝えてくれると価値を感じます。
でも、それでは価値を感じない人もたくさんいます。
その場合はワインが作られた物語であったり、ワインを作る人々がどんな人なのかを伝えてあげると価値を感じるかもしれません。
それを面白おかしく伝えることで、美味しくワインを飲んでもらえるのですから、やらない手はないですよね。
そんな付加価値の付け方なのですが、どの企業や個人にも当てはまるのがスピードです。
今はAmazonでポチると、2-3日後には商品が届くような時代。
モノを買うという行為が自宅にいながらもスピードアップしましたが、何より正確に届けられるという信頼が支えているのです。
それだけでも世の中の大きな変化でしたが、さらに翌日にどうしても欲しいというニーズが出てきます。
それにも対応したAmazonは、お急ぎ便などが含まれたプライムサービスを展開しています。
翌日にはモノを届けますよ、というオプションを月額料金のサブスクリプションで提供したのですよね。
これが大きなヒットとなって、Amazonの大きな収益となっているのは周知の通りだと思います。
同じようなニーズが、実は色んな企業にも転がっています。
人口減少の世の中であり、車の免許を取る人も減っている教習所の中で、8年間増収を続けていたすごい教習所が大阪にあります。
そこではオプションとして最短13日で免許が取れる仕組みを導入し、大きな支持を得ています。
大学生や新社会人となる人が殺到し、繁忙期と言われる2月3月も例外ではありません。
どうしても3月いっぱいまでに免許を取らないといけないという訳ありな人でも、本人の努力次第で可能なスケジュールを提供してくれるのです。
他にも名前の刻印を提供している製造業もスピードで単価を上げています。
刻印という技術は一般化してしまい、単価の基準は中国など安いところを基準に見られてしまいます。
値段を下げれば受注は取れますが、それをするとジリ貧だということは目に見えている。
取引がなくなるのもしょうがないと、提示価格は下げないままにしていました。
しかし、ある時を境に値下げをしていないのに注文が来るようになったのです。
何気なしに聞いてみると、単価の安いところはスピード対応をしてくれないので発注をしている、という状況を教えてくれました。
安易に価格を下げていたら、スピードでの差別化を付加価値とすることなく、会社は苦境に立たされていたことでしょう。
自分たちの提供している価値は何か。
それを知るためにもお客様の声を聴くことはとても大切です。
そして、スピードはかけがえのない付加価値となっているのを忘れてはいけません。
意外にその価値に気付いていない企業は多かったりします。