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行列のできる店

行列のできる店

新しい価値を創造するには、意図的計画的に粛々と実行していくことが大切です。

わたしが住んでいる街は東京の隣にある市川市ですが、後発の開発地域でもあり、駅ができたのも実は20年前だったりします。

それまでは周辺が干潟が多く、川も近いので塩田開発が盛んだったり、水上交通が盛んだったりと、あまり人が居住するという地域ではなかった歴史があります。

地名に塩焼という名称があるのも、塩田の名残だったりするのでしょうね。

ただ次第に鉄道などが普及するに従って水運も衰退して、陸上交通網から次第に孤立していくようになっていきました。

そんな転機もあって、埋め立て事業と並行して鉄道の新駅計画も進み、20年前の2000年に妙典という新駅が開業したような感じです。

なので歴史がすごく浅く、周辺は最低限の商業施設の他にはマンションやアパートが立ち並びますが、戸建も多いいわばベッドタウンという表現がしっくりくるかもしれません。

隣の行徳駅や原木中山駅は1969年開業で、駅の開業に合わせて地域も発展してきていますから、色んなお店も定着していたりしますね。

妙典はそんな閑静な場所ですが、後発には後発のメリットがあり、駅近にイオンがある関係で映画館もテナントも充実しています。

まぁチェーン店がほとんどなので、新鮮味はないけれども便利な街なのが伺える環境です。

でもそんな閑静な環境を求めて、一流の技術を持つ方が拠点を構えてくれる事もあります。

自宅近くにあるパン屋さんはひっそりと営業をしていますが、実は世界一の腕を持つパン職人がパンを焼いています。

2012年、パンのワールドカップ“クープ・デュ・モンド” ヴィエノワズリー部門日本代表として出場して、見事世界一に輝いた佐々木卓也シェフが妙典を選んだんですね。

わたしも何度か利用させて頂いていますが、2日分のつもりで買ったパンが美味しすぎて、その日のうちに全部食べてしまうような感じです。

味に関しては、ここ以上のパンにはまだ巡り合えていないと言ってもいいかもしれません。

わたしがよく好んで食べるラーメン屋さんほど、パン屋さんを巡っていないのもあると思いますけれどもね。

そんなパン屋さんを運営する上でなかなかのネックと感じるのが、会計に時間がかかるということです。

何種類ものパンが陳列されていて、選ぶ楽しみもあるのがパン屋さんの醍醐味。

朝早くからいろんな種類のパンを焼いていく様子はまさに職人技ですが、パンの値付けは大抵の場合は原価からの逆算

飲食店は原価率を30%にするというのがセオリーであり、一般常識みたいに口を揃えていうものだから、はいわかりましたと原価を0.3で割って値付けをする。

原価50円のパンは170円、原価80円のパンは270円、原価120円のパンは400円といった具合です。

そうするとすべてのパンの売値が異なり、お会計時にこれはいくらでこれはいくらで。。。と1つ1つ電卓を叩くことになります。

時には設定した価格を忘れてしまって、陳列棚を見に行くということも起こって、金額を計算するのも時間がかかるし、計算が終わったら丁寧に1つ1つ梱包して袋詰めしていく作業が始まります。

こんな感じなので狭い店内に会計待ちの行列ができていたりするのをよく見かけますが、ちょっとばかりもったいないなって感じていたりもします。

まだまだ昔ながらのやり方を踏襲していることが、個人経営を始めとした飲食店に多く見受けられます。

今はやりのDX化がほとんどされていないんですよね。

なので、値付けや会計だけでもデジタル化や効率化を行うだけでも、働き方が大きく変わったりすることが多いです。

原価率は30%を維持するとしても、全体での平均が30%になるように価格を統一したり、会計はPayPayやクレジットカードを活用して現金を取り扱わないようにしたり。

会計の改善だけでもまとまった時間が削減可能であり、削減できた時間を新規の顧客開拓や新商品開発に充てることができます。

人間は慣れの動物。

やりにくい事でも慣れてしまって恒常化してしまうので、常に疑いを持って物事を見ることが大切です。

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