会社ってナマコみたいなものなんです。
いきなりそんなことを言われると?が並ぶと思いますが、そんなものなんです。
前回のブログでMGはダイナミック(動的)な学びとお伝えしましたが、経営は変化の連続であり、静止していることがありません。
社長は環境適応業と言われるように、社会や顧客やライバルの変化を肌で感じて、次々と施策を打っていかなくてはいけません。
それが社長の役割であり、社長に課せられた唯一無二の試練ともいえるかもしれません。
そんな環境の変化に対応して会社を生き残らせようと、色んな施策を打っていくでしょう。
広告を打つこともあれば、新規商品の開発をすることもあるかもしれません。
採用をして人を増やすこともあれば、社員教育をおこなってチームとしての総合力を高めるかもしれません。
新しいシステムを導入して効率を高めたり、機械化やAI化で生産を拡大していくかもしれません。
どのような施策を打つにしても、たいていの場合は費用がかかります。
費用をかけると何が起こるかというと、利益が減ります。
単純な話ですよね、経費がアップするんです。
そうすると、どんな意見が出てくるか。
やめましょう、今のままでも大丈夫ですよ。
よくありがちなのが、「経費を減らせば利益が出ますよ」というアドバイスを聞いたことがあるかもしれません。
それはもちろん真実であり、数字上は間違いではありません。
その言葉を信じて、経費を下げ続けるとどうなるでしょうか。
損益計算書上のシミュレーション上では、経費を減らすと利益が増えるはずです。
しかし、例えば広告費を減らした場合、減らす前と同様の売上と粗利益を確保できるとは限りません。
ひょっとしたら広告をしなくなったために、徐々にお客様数が減っていくこともあり得ます。
経費の効果はすぐに現れるわけではなく、タイムラグが発生するんです。
広告を減らしたら一ヶ月後にお客様は減るし、広告をすると一ヶ月後にお客様は増える。
損益計算書というスタティック(静的)なデータだけでは、会社の施策を決めることは極めて難しいということです。
何かをすると、時間差でどこかに影響を与える。
それが会社ということであり、会社は生き物ということです。
ナマコに針をプスッと刺して刺激を与えると、0.1秒後に反対側が反応する。
冷えピタを身体に貼ると、血液が冷やされて徐々に身体の温度が下がってくる。
研究開発が成功すると、一年後に新製品が販売されて売上が上がる。
だから、PDSのSee(観察)が必要なのです。
会社に限らず人の人生にも言えることですが、ダイナミックに考えていくことがとても大切です。